働きがいとは? | Essential Education Center

働きがいとは?

最近、ニュースでは「賃金は上がらず物価は上昇」といったコメントが飛び交い、「海外の物価高は、賃金も上がる良いインフレ」「日本は悪いインフレ」と言われています。身近に感じるのは、ガソリンの価格です。軽油が、以前のレギュラー。レギュラーが、以前のハイオクという感じに値段がぐんぐん上昇しています。それに比例して、賃金は上がっていますか?

「円安」「労働生産性」といった言葉が毎日ニュースに登場し、経済協力開発機構(OECD)加盟国や主要7カ国(G7)における日本の位置が取り上げられています。もちろん、悪い意味で…。

日本の2021年のGDPは、1位の米国のおよそ4分の1ほどですが、世界3位にランクインしています。

GDPは国内の経済活動によるものなので、人口が多い国ほどGDPは高くなりやすい。そこで、GDPについて議論するときは、一人当たりのGDPに注目することが大切だといわれています。日本の一人当たりのGDPは世界25位です。

日本の一人当たりのGDPが伸び悩んでいる原因として、少子高齢化による労働人口の減少や低い生産性などが挙げられます。

働き方改革、労働人口の減少、コロナの影響による外部環境の変化もあいまって、社員一人あたりの生産性の向上や新たな人材・優秀な人材の確保が企業の急務となっています。

また、コロナ禍でテレワークなども普及し、時間に縛られる働き方から、成果ややりがいを基準とした働き方に切り替えるという動きも多く見られます。

「働きがいのある会社」をどのように作っていくか、全ての企業において大切なテーマになっています。転職が当たり前になってきている時代において、社員が働きやすさとやりがいを感じる職場を作ることによって、社員の定着率の向上や新たな人材の確保を期待することができます。

働きがいの定義

公益社団法人国際経済労働研究所では「働きがいとはワークモチベーションである」と定義しています。仕事に対するモチベーションは与えられる報酬だけでなく、興味や楽しさといった内面的な動機で高まる、という考え方で、働く人の内面を重視しているといえます。

また、世界の働きがいのある会社ランキングを発表し、その実現をサポートする「Great Place to Work® Institute(以下、GPTW)」では、働きがいの定義を「働きやすさ」と「やりがい」の両方が揃っている状態と定義しています。

「働きやすさ」とは?

待遇や福利厚生、社風や施設環境などが良く快適に働けることを意味します。労働時間が適切で休暇も取りやすくライフワークバランスが実現しやすい、評価が公平になされる、それに勤務地が通いやすい場所であるといったことも大切ですね。最近では、テレワークができるかどうか、副業OKかなども重要視されています。

これらは、すべて会社側から与えられたもの、すなわち外的要因であることがわかるのではないでしょうか。労働時間の短縮や有給休暇の取得向上、報酬水準の引き上げなどの就労条件に関係する「従業員が快適に働き続けられる環境」を指しています。

「やりがい」とは?

仕事そのものが楽しい、仕事を通して自分が成長していると実感できるなど、内面的な部分でメリットを感じている状態です。このような気持ちがあれば仕事にもやる気が出ますし、自分の作業や仕事の質に対して適切な評価が与えられれば「やりがい」はさらに高まっていくでしょう。仕事の動機づけ、自身の成長感、上司や他人からの承認と関係する「従業員の仕事に対するやる気やモチベーション」を指しています。

弊社でも、毎週月曜日の朝、前週のグッドポイント、Growthポイントを社内(オンライン)で伝えあっています。今のところ、とても良い取り組みで、新入社員も含め「やりがい」につながってると思います。

働き方改革とは違う?

国を挙げて推進されている「働き方改革」の多くの施策は、“働きやすさ”を改善していくことに主眼を置いているようです。(前述した、従業員が快適に働き続けられる環境づくり)

心理学者のハーズバーグは、「満足」に関わる要因(動機付け要因)と「不満足」に関わる要因(衛生要因)は別のものであると説いています。(ハースバーグ二要因理論:英文)

〇職務の満足・・・自己肯定感を感じる時、何かを達成したとき、何かの責任を全うできた時など、仕事に対する要素(動機付け要因)が要因となっている。(マズローの「自己実現欲求」にあてはまる)


〇職務の不満足・・・給与が低い、人間関係が悪い、会社の方針に納得がいかない、など仕事ではなく、衛生的な要素が要因となっている。(マズローの「生理的欲求」に当てはまる)

「やりがい」は動機付け要因に関連し、「働きやすさ」は衛生要因に関連します。

そのため、もともと職務に対して不満足な人が多い企業であれば、

①まず衛生要因を改善し、②その後に動機付け要因にアプローチするといったステップを踏むことで満足度向上が見込めます。

「働きやすさ」は重要なテーマではあるものの、それだけではなく「やりがい」をもたらすことが「働きがい」を高め、業績を向上させていく上では重要になります。

SDGsにおける「働きがい」

2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すための国際目標「SDGs(Sustainable Development Goals)」の中で、「働きがい」についても言及されています。

17のゴール・169のターゲットから成り立つSDGsの目標の中で、8番目の目標として、

働き甲斐も経済成長も」というものが掲げられています。

「2030年までに、若い人たちや障害がある人たち、男性も女性も、働きがいのある人間らしい仕事をできるようにする。そして、同じ仕事に対しては、同じだけの給料が支払われるようにする。」と書かれており、改めて「働きがい」に対する注目や施策が増えてきています。

「働きがい」をつくる5つの要素

GPTWでは、働きがいには3つの要素、「信頼(従業員の会社に対する信頼度)」「誇り」「連帯感」があり、「信頼」はさらに「信用」「尊敬」「公正」の3要素に分解されるとしています。

「働きがい」は、この5つの要素によって構成されると言われています。

「信用」は、会社と社員がお互いをどれだけ信用しているかを示すものです。マネジメントのコミュニケーションや習慣、能力、そして誠実さに対する従業員の評価を見ます。

  • 従業員と会社との円滑なコミュニケーションがとれているか
  • 会社のビジョンに一貫性があるか

「尊敬」は、社員を人として尊重しているかどうかの指標です。メンター制度や教育・研修制度など従業員が専門性を高めるための支援体制があるか、また福利厚生が整っているか、ワークライフバランスを推進しているかという点も評価の対象になります。

  • 従業員に敬意と感謝を表明しているか
  • 重要な意思決定を従業員と検討しているか
  • 個々の生活や家庭を尊重しているか

「公正」は社員に対して公正な報酬が与えられているか、採用や昇進・昇格は平等で差別がないかといったところを評価します。不満があるとき会社に訴えられる制度があるかどうかも重要です。

  • 公正な評価と報酬を提供しているか
  • 差別がなく、従業員が会社に対して意見や不満を伝えられる制度が整っているか

※【信頼】は、以上3個の要素から構成される

「誇り」は、従業員が自分の仕事や役割に対して誇りをもっているかどうかを見ます。会社やチーム・グループの仕事、組織が提供する商品やサービス、そして社会から受ける評価に誇りを持てるというのは大切なことですよね。

  • 自分の仕事と役割に誇りを持てるか
  • 商品やサービス、会社に誇りが持てるか

「連帯感」は、所属するチームに連帯感があるか、自分が好意的に受け入れられている環境か、さらにそこで自分は自分らしくいられるか、というところを見ていきます。

  • それぞれが自分らしくいられる環境が整っているか
  • 人を歓迎する雰囲気があるか

働きがいのある会社

働きがいのある会社を見極めるためにはどのような点に注意したら良いのでしょうか。そのポイントを紹介します。

働きやすい環境が整っているか

同じ会社に長く勤めるためには、働きやすい労働環境が整っていることが欠かせません。それには、労働時間が適切で休暇制度や福利厚生が整っている必要があります。特に休暇に関しては、誕生日休暇やリフレッシュ休暇など様々な休暇制度があればうれしいところですが、何より取るべき休みがちゃんと取れるのが大切です。有給休暇や産休・育休の取得率、育児の時短制度やフレックスタイム制の有無など、ライフステージに合った休暇が取れるかどうかがポイントです。

年齢や性別に関係なくさまざまな人が働いているか

残念ながら会社によっては年齢や性別、学歴や雇用形態などによる差別が存在するケースもあります。そういった会社では、自身も不利益を被ることがないとはいえません。例えば、ある程度の年齢になるとリストラ対象になる、などということも起こり得ます。そうしたことのないよう、幅広い年齢層の社員がいるかどうかをチェックしましょう。様々な年代の社員がいると、経験豊富な先輩から若手社員へノウハウが受け継がれていくというメリットもあります。

また、組織の中で少数派となっている人たちがどんな仕事をしているか見極めるのも有用です。例えば、ある一定以上の規模の会社に公開が義務付けられている「女性の活躍度」などは参考になるでしょう。

意見がいいやすい環境か

働きがいとは、自分の働きが役に立っているという実感でもあります。役職や年齢、性別に関わらず自分の意見がいいやすい環境であることは、自分の意見が尊重されているという実感に繋がります。自分の意見を聞いてもらえるという環境であれば、仕事へのやる気も上がり、モチベーションを持って仕事をすることができます。会社のトップや経営陣と社員の間に心理的な隔たりがないか、フレンドリーかということもチェックするポイントになるでしょう。

サポート体制が充実しているか

社員がスキルアップを目指して何かをやりたい・知りたい・試してみたいと思っても、自力ではなかなか難しい場合もありますよね。そんなとき、社員の資格制度や社内の公募制度、様々な研修制度といったサポート体制があれば、積極的にスキルアップに取り組む気になれるのではないでしょうか。

また、実績や経験を持って転職したとしても、職場が変われば勝手が違うということもあります。そういう人が力を発揮するためには、チャンスを与える風土やフォローする体制が整っていることが重要です。

会社の価値観と自分の価値観が一致しているか

会社の価値観と自分の価値観が一致しているというのは、仕事のやりがいやモチベーションを高めるうえでやはり重要です。自分の価値観ややりたいことがその会社でできるか、その会社の事業や価値観に共感できるかということは、長期的にその会社で働く上でぜひ見ておきたい点です。

困難な時期もある中で、それを乗り越えてモチベーションを保ち続けるには、感情面で自分を納得させられるかということが大事になってくるからです。会社HPの確認はもちろんですが、社員の方ともできるだけ話し、見極めましょう。

社員の定着率の向上

「働きがい」のある魅力的な職場であれば、社員の定着率も向上していきます。また、社員がイキイキと働いている職場には優秀な人材が集まり、企業はより活性化するでしょう。

GPTWによると、職場で働きがいを感じているミレニアル世代の従業員がその職場における長期的なキャリアプランを立てる割合は、働きがいを感じていない人の20倍に及ぶとされており、「働きがいのある会社」を目指すことは定着率の向上に繋がっていきます。

業績向上

「働きがい」のあるだと、従業員は会社で「もっと貢献したい」「もっと活躍したい」欲求が醸成され、自ら率先して業務に取り組むようになります。このようなモチベーションの高い状態になることで従来よりも業務の生産性があがり、業績向上を見込むことができます。

GPTWの調査結果(「働きがいのある会社」ランキングの参加企業のうち、ランクイン企業(以降、「ベストカンパニー」)とランクインしなかった企業(以降、「ノンベストカンパニー」)における業績の分析です。)による比較)によると、「ベストカンパニー」の方が「ノンベストカンパニー」より売上の対前年伸び率が21.9%高い結果となり、かつ、統計的に有意な差があることが確認されています。

まとめ

改めて「働きがい」について考えることは、会社、個人どちらか一方の利益のためではなく、共により良い未来を創っていくための第一歩です。

組織の現状分析(各種プロファイルツールや、エッセンシャルエデュケーションスケールを使った組織、社員のあせすめんとができます。)、具体的な取り組み(内定者・新入社員〜管理職、幹部社員まで階層別の研修、また部門別、全社のチームビルディング研修など)まで、EECではオーダーメイドでご提案が可能です。

ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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    この記事を書いた人

    田中 翔紘(Shoko,TANAKA)
    有限会社エッセンシャルエデュケーションセンター代表取締役。
    幼少期からアルペンスキーの選手として活躍。高校卒業後、単身アメリカColorado Mountain Collegeへ留学。スキー選手として世界を転戦しながら、野外教育を学ぶ。スキー選手を引退後、弊社代表取締役に就任。1986年兵庫県出身。

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