パーソル総合研究所(https://rc.persol-group.co.jp/)から、『コロナ禍における研修のオンライン化に関する調査』の調査結果がリリースされています。
コロナ禍における人材育成・研修の現状がまとまっており、非常に参考になる内容です。
今回は、この調査内容について、EECの実績や視点をふまえて、書いてみたいと思います。
目次
オンライン研修は確実に増加
まず驚いたのは、コロナ禍において “オンライン研修を増やした企業の割合は75.0%” にものぼるということ。
確かに、コロナ禍で対面集合がしづらいたいめ、当たり前の結果とも取れるかもしれないですが、私が驚いたのは、多くの企業が学びを止めていない、むしろ増やしているということです。
コロナ禍でダメージを受けた企業も少なくないはずなので、研修の実施そのものが見送られてもおかしくない状況だと思いますが、厳しい状況の中でも教育・人材育成に投資をしているということは、企業の力は人であるということを、改めて実感した結果でした。
我々EECにも、コロナ禍でも多くの問い合わせをいただいており、「この状況下でも、何かできることはないか?」という、学びの可能性を模索する内容が多くありました。
教育に携わる人間としては、非常に嬉しく感じています。
オンライン研修のポイントは “没入感”

次に注目したポイントは、オンライン研修の効果についてです。
調査内では、メリット・デメリット双方の結果が示されているのですが、面白かったのは、”学習目標の達成度” についてです。
”学習目標の達成度” が8割以上との回答が最も多かったのが、オンライン集合研修、次いで対面集合研修、最後にe-ラーニングという結果でした。
内容によっては、リアルの対面研修よりも、オンライン研修の方が成果を上げているということです。
しかし同時に、オンラインでもe-ラーニングのように一方方向の学びのスタイルは、成果を上げづらいということも見えてきています。
デメリットの調査結果の中に、「一方的に聞くだけ、受け身、関係性の構築ができない、交流機会の不足」なども上げられていました。
本調査の中では、オンライン集合研修で成果を上げるためには、いかに参加者をその場に集中させられるかの “没入感” が重要と書かれています。
EECのオンライン研修でも、ご好評いただいているのは、”体験型オンライン研修” というものです。
講師が一方的に講義するだけではなく、Zoomのブレイクアウトルームやホワイトボードツールを活用したグループ実習などのアクティブラーニング形式を多く取り入れた内容です。
研修に “没入感” を設計することができれば、オンライン研修の効果や可能性は、ままだまだ上がっていきそうです。
今後ますますオンラインの活用が重要に
“今後も既存の研修をオンラインに置き換えていきたい企業の割合は80.4%”
“まだ成果が得られていない企業でも65.2%がオンラインに置き換え検討”
といった調査結果も出ており、コロナ禍やafterコロナにおいても、企業の教育や人材育成には、オンラインの活用はさらに増えていくことが見込まれます。
しかし同時に、良質なコンテンツに誰でも簡単にアクセスできる今だからこそ、学習者が当事者意識を持ってそこに集中できる環境・仕組みづくりやマインドセット・モチベーションアップなど、俯瞰的に学びの設計をしていくことが求められるのだと思います。
EECでも、”オーダーメイドで、人と組織の可能性を拡げる” というコンセプトに恥じぬよう、学びの機会を創出していきたいと思います。
参照:パーソル総合研究所「コロナ禍における研修のオンライン化に関する調査(2021.07)」
この記事を書いた人

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有限会社エッセンシャルエデュケーションセンター代表取締役。
幼少期からアルペンスキーの選手として活躍。高校卒業後、単身アメリカColorado Mountain Collegeへ留学。スキー選手として世界を転戦しながら、野外教育を学ぶ。スキー選手を引退後、弊社代表取締役に就任。1986年兵庫県出身。
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