「自尊心」て何?

 前回のブログでは、【自己肯定感】について、高くなければならない、高めなければならない、低いことはダメなこと…といった風潮に対する私自身の個人的な疑問からスタートしました。

 今回は、【自己肯定感】と同じように語られる【自尊心】についても、私の考えるところを少し書いてみたいと思います。

自己肯定感?自尊心?

 【自己肯定感】も【自尊心】もいろいろなところで見聞きする言葉です。どちらかというと【自己肯定感】の方が、最近見聞きする様になった感じがします。実際のところ、そもそもの意味について深く考えたことはなかったなぁ…と反省しつつ、それぞれの言葉の定義をちょっと調べてみました。ネットや本では、いろいろな言い回しがありますが、概ね次のような感じです。

【自己肯定感】

自分自身を評価する時、自分の良いところ(強み、長所、成果)に目を向け、そこを肯定的に認める感情。

【自尊心】

自分の良いところも悪いところもひっくるめて自分自身を評価したうえで、自分は価値ある存在としてとらえる気持ち。

 どちらの言葉も心理学用語のSelf-esteem(セルフエスティーム)を訳した言葉で、別もの?同じもの?という論争がある様子ですが、少しニュアンスが違う…というのが私の解釈です。

■ 私はこう思う…ニュアンスの違い。

自尊心 【自己肯定感】は、他人からいろいろ言われても揺らぎづらく、他者との関わりを含めた “経験” をどう捉え、どう消化するかに左右される。うまく表現できませんが、結果は思わしくなかったけれど、そこに到るまでの過程をひっくるめて(一時的に落ち込んだりはするけれど)満足できた、誇らしいってことありませんか?そんなことの積み重ねが【自己肯定感】の正体の様な気がします。

 【自尊心】は、他人が簡単に傷つけることができる(そもそも自尊心が低いから他人の言葉に自分の評価が左右されるのでは?という卵が先か鶏が先か的な話もありますが…)、これまでの “経験” を他者との比較、競争、相対評価などの優劣で捉える(他者から評価される)ことで形作られていく。テストの点数、偏差値、容姿、運動能力、年収、役職などなど他者と自分を比較され、自分が劣ることを指摘されると、自信を失くすことありませんか?“いじめ” は、徹底的に【自尊心】を傷つけることだと思います。

 前回のブログで、【自己肯定感】の感覚は、「自分は大切な存在だ」「自分はかけがえのない存在」だと思える状態が土台となると書きました。この “土台” に当たるのが【自尊心】である様に思います。

まとめとして

 そのままの自分を認める、受け入れる、尊重する、自らの存在を肯定する【自己肯定感】は、自分で自分のことをどう捉えるか?の問題なので、やはり高くなければならない、高めなければならない、低いことはダメということはありません。高いに越した事はない…くらいの受け止め方がちょうどいいのかなと思います。

 一方【自尊心】は、自分自身のことが好き、自分自身を大切にできる、生きている価値があるといった自分をリスペクトする心です。これは、高い、低いと語られることもありますが、“ある” か “ない”  かでしょう。【自尊心】は、なければなりません。恐らく皆が持っているものだと思います。先ほど「他人が簡単に傷つけることができる」と表現した通り、他人の【自尊心】を傷つけることがあってもいけません。

 【自尊心】は、【自己肯定感】の土台になるとも表現しましたが、非常に脆い土台だと思います。しかし、ある程度の【自己肯定感】を抱いていれば、簡単に傷つく事はないでしょうし、たとえ傷ついたとしても修復が容易な気がします。

【自尊心】を保つには…

 自尊心が低い人の特徴や、自尊心を高める方法といった情報は、巷に溢れています(高い、低いで語られていますが、私には違和感があります…)。

 それらをザーッと見渡すと、私たちが普段、研修やキャンプでやっていることととても近いと感じました。自分と向き合うこと、自分の内面に目を向けること、気持ちや感情に気づくこと、それらを表現し、伝えること、本気でチャレンジすることなどなど…私たちは【自尊心】を高めよう、保とうという明確な意識はありません。また、こうするべき、こうあるべきという “正解” を教え込むというスタンスでもありません。

 自分自身をリスペクトして欲しい、学校生活、ビジネスライフを含め自分の人生を後悔ないものにして欲しい、自分を高めていって欲しい…そんなメッセージは、(自分自身に言い聞かせながら)これからもガンガン発信していきたいと思います。

 

この記事を書いた人

鈴木 浩之(Hiroyuki,SUZUKI)
有限会社エッセンシャルエデュケーションセンター Sales&Promotion担当マネージャー。
大学卒業後、世界的冒険教育機関であるOBSの指導者コースJALT受講、その後、OBSインストラクターへ。OEC、国立青少年教育振興機構、市議会議員等を経て現在に至る。1971年静岡県出身。

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