なぜ?を繰り返し、深く考え、考え抜く…

2020.02.12

お知らせ

この冬は、記録的な暖冬、それに伴う雪不足が深刻だそうです。暖冬の原因を探ってみると… ①冬型の気圧配置が短期間しか続かない、②北極圏やシベリアなどから寒気団が少ししか来ないこと が “暖冬” の直接的な原因だそうです。

では、なぜ、冬型の気圧配置が短期間しか続かなかったり、北極圏やシベリアなどから寒気団が少ししか来なかったりするのでしょうか? “暖冬” の原因を調べてみると①北極振動=北極と北半球中緯度地域(日本はここに含まれる)の気圧が相反して変動する現象 ②南北両半球の中緯度地方(日本はここに含まれる)の上空をいつも吹いている西寄りの風=偏西風の蛇行というものが出てきました。 さらに、なぜ北極振動は起こるのか?、偏西風の蛇行がなぜ起こるのか?と深掘りしていこうと思いましたが、これ以上は…無理でした。

長年、ある学校との連携の中で続けている『人間力向上プログラム』でも、こんな風になぜ?を繰り返し、深く考え、考え抜くことで自分の内にある “本質=エッセンシャル” に目を向ける取り組みをしています。

そもそも “人間力” とは?

最近、よく聞くようになった「非認知能力」。目標に向かって頑張る力、他の人とうまく関わる力、感情をコントロールする力など、IQなどで測れない内面の力が「非認知的能力」と呼ばれています。(数がわかる、字が書けるなど、IQなどで測れる力は「認知的能力」)

また、経済産業省が提唱している「社会人基礎力」。どの業界、業種で仕事をするうえでも必要になる、社会人としての「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」という3つの能力を「社会人基礎力」と呼んでいます。

他にも、「レジリエンス」(resilience)、「困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応して生き延びる力」、リスク対応能力・危機管理能力。

また「グリット」(GRIT)、Guts(度胸=困難なことに立ち向かう)、Resilience(復元力=失敗しても諦めずに続ける)、Initiative(自発性=自分で目標を見据える)、Tenacity(執念=最後までやり遂げる)と言った「やり抜く力」または「粘る力」も注目されています。

「非認知能力」や「社会人基礎力」、「レジリエンス」や「グリット」も、私たちが言っている “人間力” に含まれるとは思いますが、いろいろ全部ひっくるめて、EECでは、これらの上位概念としての “人間力” を(場面によって文言は変わりますが…)【未来を創る本質的な力】、【自分で自分を成長させる力(持続的成長力)】などと説明しています。

なぜ “人間力” が重要なのか?

現代は、『第四次産業革命』の時代と言われています。第一次が蒸気、第二次が電気・石油、第三次がインターネットがカギとなっていましたが、第四次産業革命のカギとなるのは「IoT」「ビッグデータ」「AI」です。

もうすでに始まっていますが、これからは、あらゆるモノがインターネットにつながる(IoT)時代になります。そこから集められた莫大なデータをAIが分析し、人の嗜好、消費者のニーズや行動を予測して、それぞれの人に合わせたサービスが提供されるようになります。

機械が、自ら判断し行動するようになるのです。まさに、機械の自動化から自律化への変革の時代を第四次産業革命と呼んでいるのです。今、世の中にある仕事の大部分がどんどん機械に替わっていきます。

機械が自律する時代、機械と共存する時代だからこそ、機械に依存し、翻弄されるのではなく、人間自身も “自ら考え行動する” ことを今一度見つめ直す必要があると思います。

多くの人が新たな時代を創造し、それぞれの幸せを追求し、自分らしく後悔の無い人生を送るために、“人間力” が必要だと思います。“人間力” は、先の見通せない時代を耐え忍ぶ力ではありません。新たな時代を創造する、自分の人生を生きる力です。

どうやって “人間力” を育てる

ここがとても重要です。常に試行錯誤しているというのが正直なところですが、『人間力向上プログラム』の目的は、【自分らしさを知り、自分らしく生きる】ことです。

【自分らしさを知り、自分らしく生きる】ために何が必要かを考えています。小学校1年生から高校3年生までの12年間を3つに分けて、それぞれに育みたい力、その力を育むための “場” を提供しています。全体像だけザッと紹介します。

◼️基礎形成期(小1〜小4)

  • 育みたい力:感じたこと、考えたことを自分自身の言葉で語る力
  • 提供する“場”:ほんもの体験(五感を刺激する体験)、相互作用、試行錯誤が求められる体験、自分の言葉で語る場

◼️自己探索期(小5〜中2)

  • 育みたい力:集団の中で、将来へ向けて「在りたい自分」探求する
  • 提供する“場”:主体性・協働性・責任が求められる体験、自分自身へ挑戦する場

◼️自己実現期(中3〜高3)

  • 育みたい力:社会の中で、後悔の無い「自己実現」を図る力
  • 提供する“場”:リアルな社会を知る場、主体的に将来を考える場

上記の考えを基に、日帰り〜3泊4日の『キャンプ』や学校に出向いての『授業』で、五感を使った遊び、グループワーク、課題解決実習などを使って、“人間力” を育てています。

投稿者プロフィール

鈴木浩之
鈴木浩之
Sales&Promotion担当マネージャー

大学卒業後、世界的冒険教育機関であるOBSの指導者コースJALT受講、その後、OBSインストラクターへ。
EECの前身であるOECに参画、国立青少年教育振興機構「中央青少年交流の家」、市議会議員を経て現在に至る。

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