企業研修を支える『EEモデル』とは?vol.2
ー氷山が表すものー

2025.07.01

お知らせ

『EEモデル』解説シリーズのvol.2になります! (vol.1をまだ読まれていない方は、是非こちらからどうぞ!)

vol.1では、『EEモデル』で使用している “氷山のイメージ” の意味やその中にある2つの領域(認知領域と非認知領域)を説明しました。 今回は、2つの領域(認知領域と非認知領域)の中に存在する、”4つステージ” についてご説明したいと思います。

EEモデルで学ぶ非認知領域の重要性

EEモデル 「認知領域」の中身

認知領域とは、私たちの行動や言動、表情、態度、そしてそれらの結果として現れる成績や成果など、「目に見える部分」を指します。

例えば、会議での発言内容や、売上目標などがこれに該当し、日常的に注目されやすく、評価の対象となりやすい側面を持っています。EEモデルでは、この認知領域をさらに2つのステージに分けています。

①コンテント (Content)

これは氷山イメージの最も上部にあたるステージで、業務・ツール・結果・成績といった、’’活動’’や扱っている’’モノ’’、その活動から生まれたアウトプットを指します。

②プロセス (Process)

コンテントの下に位置するステージで、行動や表情・態度、話し方・聞き方といった、人間の様々な「振る舞い」を指します。

プロセスは、コンテントと比較して他者から認識しづらいことがあります。

また、大きな言動や行動は認知しやすい一方で、小さな表情の変化や行動の認知は難しい場合もあります。

この認知のしやすさの微妙な変化を氷山に例えるのならば、「氷山の海面と海中の境目が常に微妙な(ときに大きな)上下を繰り返しているように、我々人間も、『認知』ができる領域は常に変化し続けている」と捉えられるのではないでしょうか。

認知領域を2つのステージに分けている理由は、事実・結果と、それに至る(至った)・それを生み出す(生み出した)過程の違いを明確にすることで、焦点化しやすくなるからです。

EEモデル 「非認知領域」の中身

一方、非認知領域は「目に見えない部分」です。これは認知領域と密接に関連しながらも、その背景にある「思考、感情、意図、価値観、行動の理由や目的」といった内面的な要素を含みます。

この領域は当人にしか分からない部分でありながら、人の行動を深く理解し、行動の変容や変革を促す上で非常に重要な部分です。EEモデルでは、この非認知領域の中にも2つのステージが存在します

①エッセンシャル

意図・考え・感情・思い・価値観・信念といった、人間の活動の内面の部分を指します。

これは、コンテントやプロセスを生み出す「本質」です。プロセス(行動や言動など)には、必ず意図や考え、感情、思い、価値観、信念といったエッセンシャルがセットで存在します。このステージは、本人の開示なしには他者が正確に知ることはできません。

また、「なぜ自分がその行動をとっているのか、上手く説明できない」といった状態のように、自分自身ですら自身の全てのエッセンシャルを認知していないことも往々にしてあります

ここで大切なポイントは、「認知できていないことが悪いこと」ではないということです。自分自身の全てのエッセンシャルを把握している人などいないでしょう。重要なのは、私たち人間は、目に見える部分だけではないということを認識することです。

②無意識の世界

氷山イメージの最も深い部分にあたるステージで、睡眠欲や食欲、生存欲求といった、人間が理性でコントロールできない生理的な欲求や本能的な部分を指します。

このステージは、認知・非認知とは少し離れた領域として存在していますが、認知・非認知領域に影響を与えているため、最も深い階層として位置づけられています。

目に見えないものに目を向ける

EEモデルは以上の4つのステージ(コンテント・プロセス・エッセンシャル・無意識の世界)を用いて人間の多層的な構造を表しています。

EEモデルにおいて、「目に見えないものに目を向ける」という行為は、人間や組織の本質的な理解と、そこから生まれる持続的な成長・変革のタネとなると考えています。

vol.3では、この2つの領域と4つのステージをどのように活用していくか、EEモデルの真髄である「成長のスパイラル」について詳しく解説します。

認知領域と非認知領域を行き来することは、現代社会で求められる「自己革新力」(自分で自分を成長させる力)に繋がる大事な行為と考えます。ぜひ皆さんも、「目に見えない部分」に“目を向けて”みましょう!

投稿者プロフィール

土田陽介
土田陽介
Sales&Promotion担当

大学卒業後、英語教師として自身の出身高校へ就職。その後、小学校へ異動し13年間小学校の教師を務める。勤務先の小学校でEECと出会い、一緒に子どもたちの成長に携わる。2025年5月よりEECへ。

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