企業研修の論理 「EEモデルについて No.2」氷山が表すもの

2021.04.22

お知らせ

『EEモデル』シリーズの第二回目になります! (第一回目がまだの方は、是非こちらから:https://e-ec.co.jp/column-33/) 第一回目では、『EEモデル』で使用している “氷山のイメージ” の意味やその中にある2つの領域(認知領域 と 非認知領域)を説明しました。 今回は、2つの領域(認知領域 と 非認知領域)の中に存在する、”4つステージ” についてご説明したいと思います。

EEモデル 認知領域の中身

“認知領域” は、結果・成績・行動や言動、表情・態度など、目に見える(認知できる)部分を指します。 『EEモデル』では、この “認知領域” を2つのステージに分けています。 一つは、氷山イメージの最も上部にあたるステージで “コンテント” と呼びます。 “コンテント” は、業務・ツール・結果・成績といった、人間の活動に紐づくものやそのアウトプットを指します。 その下に位置するステージは、  “プロセス” と呼びます。 “プロセス” は、行動や言動、表情・態度・話し方・聞き方といった、人間の活動自体を指します。 “プロセス” の特徴は、自分自身だけでなく、相手にも認知できるという点にあります。 もちろん、“プロセス” によっては、認知のし易さに違いはあります。 大きな言動や行動は誰しもが認知し易いと思いますが、小さな表情の変化や行動の認知は中々に難しいものです。 このあたりが、”氷山イメージ” を用いている理由でもあります。 ”氷山” の海面と海中の境目は、常に微妙な(ときに大きな)上下を繰り返しているように、我々人間も、“認知” ができる領域は常に変化し続けていると言えるのです。

EEモデル 非認知領域の中身

“非認知領域” は、意図・考え・感情・思い・価値観・信念・本能など、本人の開示なしには、目に見えない(認知できない)部分を指します。 この “非認知領域” の中にも、2つのステージが存在します。 一つは、”エッセンシャル” と呼んでいます。”エッセンシャル” は、意図・考え・感情・思い・価値観・信念といった、人間の活動の内面の部分を指します。 ”エッセンシャル” は、“プロセス” や “コンテント”を生み出す、”本質” という意味を持っています。 “プロセス(行動や言動など)” には、必ず意図や考え・感情・思い・価値観・信念といった ”エッセンシャル” がセットで存在します。 この ”エッセンシャル” というステージは、本人の開示なしには、他者は正確にそれを知ることができません。 また、自分自身の ”エッセンシャル” を自分自身も認知していない、ということも往々にしてあります。 「なぜ自分がその行動をとっているのか、上手く説明できない」といった状態です。 ここで間違えないでいただきたいポイントは、「認知できていないことが悪いこと」ではない、ということです。 自分自身の ”エッセンシャル” を全て把握している人などいないでしょう。 大切なポイントは、我々人間は、目に見える部分だけではないということを認識するということです。 最後は、氷山イメージの最も深い部分にあたります。 このステージは、”無意識の世界” と呼んでいます。 ”無意識の世界” は、睡眠欲や食欲、生存欲求といった人間が理性でコントロールできないような、生理的な欲求や本能的な部分にあたります。 このステージは、認知・ 非認知とは少し離れた領域として存在していますが、認知・非認知領域に影響を与えているため、最も深い階層として位置づけています。 以上、認知領域内の “コンテント・プロセス”、非認知領域内の ”エッセンシャル・無意識の世界”  が、『EEモデル』における4つのステージです。 次回は、2つの領域(認知領域 と 非認知領域)のと4つステージ(コンテント・プロセス・エッセンシャル・無意識)をどのように活用していくか、というお話をしたいと思います。 皆さまも、「目に見えない部分」に、ぜひ “目を向けて” みましょう!

投稿者プロフィール

田中翔紘
田中翔紘
代表取締役

幼少期からアルペンスキーの選手として活躍。
高校卒業後、単身アメリカColorado Mountain Collegeへ留学。スキー選手として世界を転戦しながら、野外教育を学ぶ。スキー選手を引退後、弊社代表取締役に就任。

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