何をもって研修の成果とすべきか? | Essential Education Center

何をもって研修の成果とすべきか?

皆さん、研修の成果と聞かれて何を思い浮かべますか?

スキル、専門知識に関する研修であれば、テストをすることができますが、テーマによっては定量的な指標で成果を測ることができないものがあります。

例えば、リーダーシップ、コミュニケーション、マネジメント、チームビルディング…などの研修で、何をもって『成果』とするか?この問題は、これまで散々議論され、様々な手法が試されてきました。

具体的に何を成果とするかを明確にしておく

研修の成果については、事前に「何をもって成果とするか」を明確にしておく必要があります。

成果は、基本的には「目標の達成度合い」ということになりますので「目標」を明確にしておくことは大前提です。まれに、「目標」が曖昧で、受講者の満足度という大きな枠で「成果」を測ることがありますが、受講者がそれぞれ何に対して満足するかにはバラツキがあります。「満足度」は、成果を測るための重要な指標の一つであることは間違いありませんが、満足度=成果という捉え方は少し乱暴だと思います。

研修の成果を測るために

例えば、新入社員研修では、ビジネスマナー、ビジネス文書、商品知識、最近ではコンプライアンスなど具体的なスキル、知識を学ぶ、習得する研修がある一方で、マインドセット(社会人への意識変革、意識醸成)や、チームワーク(他者と協働する力を養う)、コミュニケーション(自己対話・自己内観を含めた、現状確認、目標設定)など、様々なテーマで研修が計画されます。

中・長期的な「成果」=「目的」として、離職率の低減、企業の業績アップなどが求められているとは思いますが、これらには、研修以外にも様々な要因が考えられます。ただ、逆説的に「離職率が低い」組織の特徴、「業績アップ」の人的、組織的要因などを成果を測る指標として用いることもありだと思います。

一つの方法としては、研修を通じて形成された「めざしたい自分」を具体的にイメージすること。イメージするだけではなく、具体的な行動計画とビジョンを構築することです。

「何を」「いつまでに(いつから)」「誰と」「どのように」実施するか、測定可能な具体的行動として検討します。できれば、他の受講者、人事・教育担当者の前で「宣言」することが効果的です。

その後、研修から一定の期間を置いて、自己評価または上司、先輩と一緒に計画をどの程度実行できたかをふりかえります。この実行度合いを点数化すれば、定量での効果測定が可能です。

具体的かどうか、その熱量は?

前述、研修で立てた目標、計画の実行度合いによって、研修の成果を定量的に測ることは可能です。また、立てた計画が具体的であるかどうか?「めざしたい自分」に対する受講者の熱量などにも研修の成果は反映されると考えます。研修後、どれほどのモチベーションを維持できているか?計画を実行して成長しているのか?また、成長を実感できているのか?

このあたりは、受講者アンケートや担当者へのインタビューで確かめるべき、研修の「成果」です。それによっては、フォローアップ研修やロジカルシンキングなどのスキル研修など次なる一手を考える判断材料にもなるでしょう。

アンケートやインタビューで成果を確かめる

研修の成果を確かめるために、アンケートやインタビューは有効な方法です。ただし、研修の成果を確かめるという視点とは別に、次に活かす、より良い研修にするという視点に立てば、研修を企画した側にとって耳の痛くなるような情報も率直にフィードバックしてくれる「関係性」が構築できているかどうかという別軸の成果が絡んできます。

「満足度」をザックリと問うのではなく、受講者には自分自身について考える機会になったかどうか?チームについて考える機会になったかどうか?今後へ活かせそうな気づき・学びはあったかどうか?を数字で、またその理由や場面などについて自由記述のコメントで収集する受講者アンケートを行うことで「成果」を測ります。

講師(外部の第三者)からのレポート

企業で行われる研修では、我々のような研修会社に研修そのものを外注したり、講師を招聘したりする場合があります。

EECでは、受講者8〜10人でグループを作り、そのグループで実習や活動を行うことがあります。そのグループそれぞれにファシリテーター(指導者・援助者)をおき、実習や活動の実施、管理、その後のふりかえり、リフレクションの運営、受講者一人ひとりのパーソナルレポート作成を行います。

研修の成果(物)として、グループファシリテーターが作成する『パーソナルレポート』は、特に評価いただいています。

パーソナルレポートは、決して評価ではなく、受講者の研修中の取り組み姿勢、言動、他のメンバーへの影響、思考・行動の特性、強み、課題…などがまとめられたレポートです。

外部、第三者の強みでもありますが、普段を知らないからこそ、その特徴に気がつくこと、また関係性がいい意味で希薄なため客観的でいられることがそのレポートの意味になります。

そのレポートは、配属、その後のキャリア形成、育成に最大限活用されています。このような定性の「成果」も極めて重要です。

この記事を書いた人

鈴木 浩之(Hiroyuki,SUZUKI)
有限会社エッセンシャルエデュケーションセンター Sales&Promotion担当マネージャー。
大学卒業後、世界的冒険教育機関であるOBSの指導者コースJALT受講、その後、OBSインストラクターへ。OEC、国立青少年教育振興機構、市議会議員等を経て現在に至る。1971年静岡県出身。

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