Z世代 × VUCA時代の人材育成
2021.08.19
VUCAとZ世代、皆さんはこのワードを目にしたことはありますか? 今期、採用を担当している私は、2022年3月卒業予定の方の動向や就職活動に関わる大学生の意識調査を目にする機会が増えました。先日、ある調査を見ながら思考が飛び、色々な調査や記事を見たなかで思ったことをブログにしたいと思います。
VUCAとは?Z世代とは?
VUCAは時代を表すワードで下の4つの頭文字です。“先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態”を表します。まさにこのコロナ禍も当てはまるのではないかと思います。 V(Volatility:変動性) U(Uncertainty:不確実性) C(Complexity:複雑性) A(Ambiguity:曖昧性) Z世代は世代を表すワードです。1996年から2015年の間に生まれた世代(2021年現在、6歳~25歳の方)で、デジタルが当たり前の時代に生まれてきたことから「デジタルネイティブ」とも呼ばれています。 不況な時代に育ったことから現実的で、ブランドよりも質の高いもの、自分らしさを表現できるものを好むといった傾向があると言われています。YouTuberやTik Toker、起業する方がいることや、一つの企業で定年を迎える事にこだわらない傾向もZ世代の特徴かもしれません。新入社員が上司に期待すること
リクルートソリューションズマネジメントの調査では、2021年 新入社員へ「あなたが上司に期待することは?」という質問をしています。以下、その結果を抜粋します。 1位:相手の意見や考え方に耳を傾けること 2位:一人ひとりに対して丁寧に指導すること 3位:好き嫌いで判断をしないこと 4位:よいこと・よい仕事をほめること その他、10年前と比較すると「仕事に情熱を持って取り組むこと」「周囲を引っ張るリーダーシップ」「言うべきことは言い、厳しく指導すること」のポイントが10前後下がっていることも世代や時代を表す結果であると感じます。私たち受け入れ側は、人材育成において個別化、個別最適化を意識する必要がありそうです。よいこと・よい仕事をほめる?
新入社員が上司に期待することの4位に “よいこと・よい仕事をほめる” とあります。ここ最近、企業文化形成の手段として “褒める”、“ポジティブ”、というワードをよく目にします。Google社が社内で取り入れている称賛制度のひとつ「ピアボーナス」がきっかけになっているようです。 “褒める” 取り組みの一つに「thanksカード」という物があり、記入して相手に渡すという事があるようです。小学校などで目にする機会が多かったため、企業でも取り上げられているということには、少し違和感を感じます。合わせる≠理解し合う
新入社員や就活生に関する記事を見ていると、企業側が彼らに “合わせよう” とし過ぎている印象を受けます。 新入社員はお客様ではありません。同じ組織で働く同志であるはずです。一方で彼らや時代を“理解”することは大事なことだと思います。ただ、ネットで調べるだけではなく、目の前にいる彼らと対話をしてお互いを理解する必要があると思います。そこで築いた安心や信頼によって個人の力が発揮しやすくなったり、他者を活かせたりするのだと思います。その結果、組織としての力が育まれるのではないでしょうか。 社会的にパワハラやモラハラなどに気を使う風潮もあると思いますが、悪しき文化ではなく何十年もかけて築いてきた企業文化に対して “プライド” を持つことも大事にしたいものです。 参考記事投稿者プロフィール
- EE事業部ディレクター
大学在学中は、社会福祉の分野を専攻しながら、野外教育の指導ボランティアを経験。大学卒業後、本格的に野外教育の世界へ。
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