企業研修に役立つ『EEモデル』とは? 氷山モデルで学ぶ非認知領域の重要性
2024.11.19
2024年も残りわずかとなりました。このタイミングで、EECが掲げる企業研修の基本的な論理『エッセンシャルエデュケーションモデル(EEモデル)』について改めてご紹介します。
本記事では、EEモデルの概要やその背景にある「氷山のイメージ」、さらに認知領域と非認知領域の概念を分かりやすく解説します。
今後、複数回にわたって詳しくお伝えする予定です。今回はその第一回目として、EEモデルの全体像に迫ります。

EEモデルとは?~企業研修の土台を支えるフレームワーク~
EEモデルは、EECが提供する企業研修のデザインや価値観の基礎となるフレームワークです。このモデルは、「人間そのもの」を表現するもので、私たちが日常的に行っている行動や活動を2つの領域と4つのステージに分けて捉えています。
その独自性を象徴するのが「氷山のイメージ」です。このイメージを用いることで、行動や結果といった目に見える部分だけでなく、人間の内面に潜む目に見えない部分にも焦点を当てます。
なぜ「氷山」がEEモデルの象徴なのか?
氷山といえば、海に浮かぶ巨大な氷の塊を指します。その特徴は、海面上に出ている部分が全体のわずか10%程度で、90%以上が水面下に隠れているという点です。この性質を人間に当てはめて考えると、目に見える「行動」や「成果」は氷山の一角にすぎず、それを支える内面的な要素こそが重要であることが分かります。
EEモデルは、この「氷山」の特性をヒントに、人間を「認知領域」と「非認知領域」という2つの側面から捉えます。
認知領域と非認知領域の違い
認知領域とは?
認知領域とは、私たちの行動や言動、表情、態度、そしてそれらの結果として現れる成績や成果といった「目に見える部分」を指します。例えば、会議での発言や、達成した目標がこれに該当します。日常的に注目されやすいのが、この認知領域です。
非認知領域とは?
一方、非認知領域は「目に見えない部分」です。認知領域と密接に関連しながらも、その背景にある思考、感情、意図、価値観、そして行動の理由や目的といった内面的な要素を含みます。
参考:『なぜ?を繰り返し、深く考え、考え抜く…』
たとえば、グループでの会話に参加していない人がいたとしましょう。この場合、認知領域では「会話に参加していない」という行動が観察されますが、非認知領域では「なぜ参加しないのか」「どんな感情を抱いているのか」という背景に焦点が当たります。この領域は当人にしか分からない部分でありながら、行動を深く理解するうえで非常に重要です。
EEモデルの活用シーンと次回予告
EEモデルは、企業研修だけでなく、システム思考の「氷山モデル」や組織開発、グループダイナミクスの文脈でも応用できる概念です。次回は、認知領域と非認知領域の詳細に触れながら、「4つのステージ」について解説していきます。ぜひご期待ください!
“氷山のイメージ” は、システム思考(参考:『世界はシステムで動く ― いま起きていることの本質をつかむ考え方』)の「氷山モデル」や、体験学習・組織開発・グループダイナミクスの文脈の中で「プロセス」という概念の説明(参考:『組織開発の探究 理論に学び、実践に活かす』)にもよく用いられており、『EEモデル』の参考にもなっています。
投稿者プロフィール

- 代表取締役
幼少期からアルペンスキーの選手として活躍。
高校卒業後、単身アメリカColorado Mountain Collegeへ留学。スキー選手として世界を転戦しながら、野外教育を学ぶ。スキー選手を引退後、弊社代表取締役に就任。
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