今どきシリーズ(teens 編)
2019.06.05
今どきの中学生に『ザ・反抗期』を感じません。どちらかというと、素直で従順といった印象です。水槽の中で飼われている魚の様な…。親への反抗、先生への反抗、社会への反抗…あまり目の当たりにしませんし、話にも聞きません。他校生徒とのケンカや友達同士のケンカ、“盗んだバイクで走り出す”、“支配からの卒業”…こちらの『ザ・反抗期』のイメージが古く極端なのでしょうか?
今どき親子
最近では“反抗期”どころか、仲の良い親子の姿をよく目にします。“今どき親子”という言葉があるほどです。“今どき親子”とは、親子が共依存している状態のことをいうそうです。母-娘で友達の様に買い物に行ったり、母-息子でお風呂に入ったり…個人的には、第二反抗期(思春期)と呼ばれる時期のソレには驚きが隠せません。
今どき親子の間で何が起きているのか?
子ども側では、日々浮かず沈まずを気にし、友人に気を遣って過ごしている為、友人へ相談できない事を親へ相談している事が多い様です。
親側では、“褒めて伸ばす” と言う育児スタイルを取る方が少し増えてきており、その為 “叱る” 事をあまりしない親が増えているそうです。
数年前の話ですが、高校生のプログラムで生徒から「初めて叱られた。叱られてうれしかった。」と言われたことがあります。もしかすると、子どもは叱られて「親ってウザい」と思いながらも(もしくは数年後)、見放さないで居てくれる存在として、そこから愛情の様なものを感じているのかもしれません。
反抗期がなくなるとどうなるの?
そもそも反抗期は、子どもが精神的な自立へ繋がるステップだと思います。そのステップが無いということは、子どもはいつ自立へ向けたステップを歩むのでしょうか?
もしかすると、親も子離れが出来にくい状況なのでは無いでしょうか?親子の共依存は、メリットデメリットの両面がある様に思います。
周りの大人はどうすれば良いのか?
正直、子育てをしたことのない私には “子育て” は語れません。ただ、小学1年生~企業の管理職、対象となる子どもの親といった幅広い年齢の方々と関わらせて頂く中で感じることは、お互いに人と人としてリスペクトして関わることが大切なのではないかということです。その為には、相手を知り、理解することが必要だと思います。
例えばEECでは、小中高生を対象にしたプログラムを行う際は、対象者に『自己意識調査』を行います。それだけではなく、対象者の保護者を対象にした『親役割調査』や『親子意識差調査』もセットで行う事もあります。調査についての報告も行い、親が子どもを知ることや両親の間で子どもについて考えるキッカケにして頂きたいという思いです。
知る・理解する方法は様々あると思いますが、人としてリスペクトすること、そして時には水槽から海へ放ち世界(世間・社会・異文化)と直接関わる体験をすることも必要なのではないかと思います。
今どきのteensが、飼われっぱなしの人生になりませんように。私も私に出来ることをしていこうと思います。
投稿者プロフィール
- EE事業部ディレクター
大学在学中は、社会福祉の分野を専攻しながら、野外教育の指導ボランティアを経験。大学卒業後、本格的に野外教育の世界へ。
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